【イタリア語・初級文法】前置詞と定冠詞の複合形と部分冠詞・語尾変化について解説!

下に示す、イタリア語で日常よく使われる前置詞は、後に定冠詞がくると、その定冠詞と結合して、下の表に示したような形となります。

フランス語では縮約冠詞と呼ばれますが、イタリア語の文法用語では、冠詞前置詞と言われます。

 

il

i

lo

gli

la

le

l’

a ~に

al

ai

allo

agli

alla

alle

all’

da ~から

dal

dai

dallo

dagli

dalla

dalle

dall’

di ~の

del

dei

dello

degli

della

delle

dell’

in ~の中に

nel

nei

nello

negli

nella

nelle

nell’

su ~の上に

sul

sui

sullo

sugli

sulla

sulle

sull’

con ~と共に

col

coi

(collo)

(cogli)

(colla)

(colle)

(coll’)*

per ~の為に

(pel)

(pei)

(pello)

(pegli)

(pella)

(pelle)

(pell’)*

 

  *上記の表のうち con と per の複合形は現在ではほとんど使われていません。比較的見かけるのが col と coi の形です。

 

イタリア語の部分冠詞

  イタリア語では、「いくらかの」 「いくつかの」 という漠然とした数量を表わすのに、部分冠詞と呼ばれる冠詞を用います。部分冠詞は、形態上、<di+定冠詞>、すなわち前置詞 di と定冠詞の縮約形にすぎません。数量を数えられる、いわゆる可算名詞は複数形で用いられ、分量を示すいわゆる不可算名詞は単数形で用いられます。いずれにせよその機能は英語の some に似ていると言えます。

 

 

男性

女性

単数

del dello dell’

della dell’

複数

dei degli degli

delle

 

        例) del vino (いくらかのワイン)

           degli spaghetti (いくらかのスパゲッティ),

           della carne (いくらかの肉)

           delle ore (何時間か)

特別な語尾変化をする名詞・形容詞

  語尾が -co, -ca, -go, -ga で終わる名詞は、イタリア語の綴り字規則の影響を受けて語尾変化します。

語尾が -co で終わる名詞は、-chi となることが多いのですが、直前に i の母音   が来る場合は多くの場合、-ci となります。

        例)  arco → archi  (弓)      buco → buchi  (穴)

             amico → amici  (友)    medico → medici  (医者)

 

語尾が -ca で終わる名詞は、原則として -che になりますが、この形に終わる少数の男性名詞は -chi となります。なお、形容詞の変化もこれにならい、前者の変化をします。

        例)  barca → barche  (船、ボート)

             simpatica → simpatiche  (感じのいい)

             duca → duchi  (公爵)

 

語尾が -go で終わる名詞の場合、たいてい -ghi となりますが、直前が母音で後から3音節目にアクセントがあるときには -gi となります。

        例)  fungo → funghi  (きのこ)

             lago → laghi  (湖)

             psicologo → psicologi  (心理学者)

 

語尾が -ga で終わる名詞は、原則として -ghe になりますが、この形に終わる少数の男性名詞は -ghi となります。

        例)  bottega → botteghe  (商店)

             collega → colleghi  (同僚)

 

  このように、名詞や形容詞の中には複数形が特別な語尾変化をする種類がいくつかあります。例えば、-o で終る男性名詞の複数形は -i (2課参照)でしたが、語尾が -co, -go で終わる名詞や形容詞の場合、複数が -ci, -gi になるものと-chi, -ghi の形になるものとがあるのです。

 

また単数、複数が不変化な、いわゆる単複同形の名詞があります。この場合、単数、複数は冠詞などから判断することになります。

 

  単複同形の名詞には、次のようなタイプがあります。 

  1) 最終音節にアクセントがあるもの

       la città (町) → le città   la gioventù (青春) → le gioventù

       la realtà (現実) → le realtà

  2) 語尾が -ie に終わる女性名詞の多く

       la serie (一続き) → le serie

  3) 語尾が -i で終わる名詞の多く。ギリシャ語源のものが多い。

       la tesi (論文) → le tesi    la crisi (危機) → le crisi

  4) 1音節からなる名詞

       il tè (茶) → i tè    il re (王) → i re

  5) 外来語で子音で終わる名詞

       il lapis (鉛筆) → i lapis   lo sport (スポーツ) → gli sport

       il film (映画) → i film

  6) 語尾が -a で終わる男性名詞のいくつか

       il pigiama (パジャマ) → i pigiama

 

単複同形の形容詞には、次のタイプのものがあります。

  1) 色を表わす形容詞で名詞から出たもの

       arancio (オレンジ色の)     viola (すみれ色の)

       crema (クリーム色の)

  2) 色を表わす形容詞で、より詳しく説明するための名詞、形容詞がその後についたもの

       rosso mattone (レンガ色)     verde scuro (濃緑色)

 

イタリア語の前置詞と定冠詞の複合系、語尾変化は、初級文法でも躓きやすい文法項目の1つですので、まだ習得が出来ていなくても大丈夫です。


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