たびたび「昔は英語でも~」とか書くものですから、そういう昔の英語の文法を知ることができる簡便な参考書はないのか、というお問い合わせを読者からいただきましたので、津田塾の中尾先生の2冊ご紹介します。
中尾俊夫・児玉修編「歴史的にさぐる現代の英文法」(大修館)
少し専門家向けの感じもするが、一般学習者の方々が読んでも十分理解が届くと思う。様々な構文や語順の問題を歴史的に総括的に研究したもの。使い方としては、頭から読むのではなく、この構文はどうしてこうなのだろう、とか、いつも~がわからない、といったような文法現象をみつけたら、その部分を参照するというような使い方が面白く読めると思います。英語の不可思議な文法現象が少しづつほどけていくようで面白いと思います。」
中尾俊夫・寺島迪子著「図説 英語史入門」(大修館)
こちらも中尾博士の著書ですが、タイトルからわかるように、多くの図や統計表などを示して、英語の歴史を面白く解説したもの。上記の著と併読するとよいと思う。
中尾先生は、講談社現代新書でも「英語の歴史」を出されています。ちょっとかじってみたい、という方は、まずはこの本でもよいでしょう。
参考になりましたら幸いです。